腎不全に陥った患者様は外的な手段で血液の「老廃物除去」「電解質維持」「水分量維持」を行わなければなりません。腎臓の代りに血液をきれいにする治療法であり、主に血液透析(Hemodialysis:HD)と腹膜透析(Peritoneal Dialysis:PD)があります。透析は拡散と限外濾過(腹膜透析では浸透圧)の原理を用いる治療法で、次の働きをします。
当クリニックでは、現在、血液透析を行っております。
腹膜透析については現在行っておりませんが、腹膜透析患者様の外来での造血剤注射は行っております。
血液透析については主に以下のことに重点をおいております。
透析治療を行うにあたり、当クリニックでは以下の点に留意し治療を行っています。
検査データ・症状・ライフスタイルによって、患者様一人一人に合った透析時間・ダイアライザー・血流量等で透析治療を行い、管理栄養士による食事指導と合わせ、患者様のQOLの向上を目指しています。
手根管症候群にて手術をし、一定の条件を満たした患者様については、β2-ミクログロブリンの吸着を目的とした吸着カラムを取り付け、透析を行っています。
人工透析は、体から一分間に一定の血液を抜き出し、体に溜まった水分や老廃物を除去し戻す治療です。そのため血液を抜き出し、戻す出入り口が必要となります。その出入り口のことを「バスキュラーアクセス」と言います。
バスキュラーアクセスの手術は、局所麻酔下での日帰り手術で行います。手術は、内シャント作製術(透析治療のバスキュラーアクセスでは最も一般的な方法です。
「シャント」とは、「近道」と言う意味で動脈と静脈をつなぎ合わせて直接動脈の血を静脈に流れるようにしたものです。)作製術、人工血管移植術、動脈表在化、さまざまなバスキュラーアクセストラブルに対する手術など、ほとんどの症例に対応いたします。
当クリニックでは、手術を行うにあたり次のような基本方針があります。
静脈の狭窄によって血流が低下した場合は、手術だけでなく、インターベンション治療(PTA)で血管を広げることもできます。PTAは、皮膚切開を行わずに血管に刺した針から細いカテーテルを狭窄部位まで送り込み、バルーンで血管を広げます。
当クリニックでは透析患者様を対象に、メディカル・トレーナーによる医療マッサージ療法を行っております。 長年透析を行っている患者様には、アミロイド沈着による関節症、長時間ベッドでの治療により生じる疲労、そしてそれらからもたらされる血行障害等、様々な症状を発症します。 そこで当クリニックではリハビリ・リラクゼーション・運動等、一人一人に合わせたメニューを行うことにより、日々の日常生活のQOL向上を目指しています。